令和3年8月2日から10月29日に募集を行った「令和3年度香川県空き家再生コンテスト」について、審査の結果、最優秀賞1点、優秀賞2点(順不同)が選出されました。
最優秀賞 (尾上邸)
明治初期以前の空き家を再生利用し宿泊・交流施設へ
改修後 改修前
改修後 改修前
改修後 改修前
物件Data
設計者・施工者 | 株式会社 山倉建設 |
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所在地 | 丸亀市 |
敷地面積 | 1,001.65㎡ |
1階床面積 | 166.04㎡ |
2階床面積 | 24.82㎡ |
工事費用 |
約1,400万円 (寄付金、国の補助金を活用) |
改修後の用途 | 宿泊・交流施設 |
特徴
さぬき広島は日本遺産「石の島」に認定されており、尾上邸は、その構成文化財の一つになっている。島の歴史と文化が色濃く残る尾上邸の活用について、地元や関係者、市と協議を重ね、特定非営利活動法人 石の里広島が所有者と10年間の賃貸借契約を締結し、宿泊や島の交流体験ができる施設に改修する工事を行った。
リビングや寝室には古民家の雰囲気に調和するような木材や建具、照明器具を使用し、キッチンやバス・トイレ・洗面台は最新の設備を導入した。
島の交流体験については、屋内にある釜戸を使い、たこ飯などの料理体験のほか、希望者には島の特産「青木石」の採石場見学や王頭山・心経山への登山などを用意している。
改修前
改修後
審査員コメント
離島にある空き家を、地域と連携して、地域のために活用した好事例である。日本遺産「石の島」の構成文化財のひとつであり、文化面も含め、地域にとって改修費用以上の価値をもたらしており、地域活性化への貢献度が高い点を評価した。
また、改修前に雨漏りの修繕、家屋全体に広がっていたシロアリの駆除を行うなど、建物に対する保全行為が注意深く行われている面が評価できる。
優秀賞 (藤塚BASE)
昭和30年頃の住宅を女性専用シェアハウスへ
改修後 改修前
改修後 改修前
改修後 改修前
物件Data
設計者・施工者 | 特定非営利活動法人 空き家活用研究会 |
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所在地 | 高松市 |
敷地面積 | 155.37㎡ |
1階床面積 | 70.22㎡ |
2階床面積 | 41.04㎡ |
工事費用 | 約200万円 |
改修後の用途 | 女性専用シェアハウス |
特徴
4年前に最後の借り手が退去し、その後空き家状態になっていました。そして所有者が特定非営利活動法人 空き家活用研究会に、この空き家を活用してほしいと相談に来られたことから、立地条件の良さをいかし、街中心部へ通勤されている方に便利な家として、女性専用シェアハウスに再生しました。
1階の和室は洋室にセルフリフォームし、入居者がくつろげるリビングダイニングに改装しています。また、壁の漆喰塗、お風呂の壁を塗装するなど、清潔で綺麗に見えるよう工夫しています。
改修前
改修後
審査員コメント
市街地によくある、敷地条件の制約により再建築が難しい、木造住宅の継続的な活用の参考とすることができる好事例である。
立地条件を生かした使い方や、コストを抑えた工夫も評価できる。
優秀賞 (一棟貸しの宿さくら)
昭和50年頃の住宅を一棟貸しの宿泊施設へ再生
改修後 改修前
改修後 改修前
改修後 改修前
物件Data
設計者・施工者 |
株式会社 リライアンス (内装改修、外壁 塗り替え、一部床張り替えはセルフリフォーム) |
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所在地 | 丸亀市 |
敷地面積 | 239.56㎡ |
1階床面積 | 60.19365㎡ |
工事費用 |
約450万円 (かがわ産業支援財団等の補助金を含む) |
改修後の用途 | 宿泊施設 |
特徴
平成5年から25年間空き家となっていた物件で、和室が3部屋あり、平屋建てのコンパクトな建物なので家族やグループでの利用に適しているのではないかと思い、旅行者向けの宿泊施設として改修した。
本物件を宿泊施設として活用するにあたり、本物件を旅行の活動拠点とし、近隣飲食店や近隣観光施設との連携を図ることで、地域の活性化が期待できると考え、まず近隣施設との連携を図ることに注力した。近隣飲食店や体験型観光施設と打ち合わせを重ね、実際に提携できた施設との宿泊プランを造成し、利用者も増加している。
改修前
改修後
審査員コメント
応募者の想いがよく伝わる、応募者自身の努力により地域と連携して様々なサービスを提供できる体制を構築した一般的な間取りである平屋再生の好事例である。